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essay―HANAゆうきの足跡―
○染める。「臭木の実」

臭木の実 臭木の木は、文字が表すように「独特のにおい」がします。
そのためなのかカメムシがいっぱいついています。
カメムシの匂いには、かなり悩まされますが、臭木の木や葉っぱの匂いは私にはあまり抵抗もなく、決して嫌いなにおいではありません。
毎年秋になると、5年ほど前に山から抜いてきて庭に植えた臭木の木に、今年こそ実が出来てはいないか、と期待するのですが、 木ばかりが大きく繁っているだけです。
来年には実ができますように...。

臭木の実は、大好きな染料の代表ともいえます。

染料としてだけではなく、赤紫色のガクが開いた中に、コバルトブルーに色付いた実が輝く姿がこの上もなく魅力的なのです。

そして、その実を炊き出した染液から染め上がった絹糸をさばいて干します。
秋深まるやわらかな陽の光の中で、藍のブルーとは異なった臭木の実だけが持つ優しく透明なブルーが生まれました。

私がこのような仕事をしている事を知って、高校時代の恩師から葛城山ろくの臭木の実が届きました。
なによりも有難い贈り物。
大切に、大切に、染めさせて頂きます。

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