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essay―HANAゆうきの足跡―
○初めての染材で染める。「イチョウの木」

イチョウの木 2000年11月23日。
この時季になると街路樹のイチョウの葉が、まっ黄色に色づき、葉を落としてしまう前に作業車が出て、枝や葉っぱを回収している情景を目にすることがよくあります。
その作業の様子を横目で追いながら、
「あれだけの枝、葉っぱを燃やせばかなりの量の灰ができるだろうな?イチョウの木から、どんな色が出るのかなぁー。」

と思いつつも『これをください。』とはとても言う気にもならず、目にしながらも全くイチョウとは縁なく過ごしてきた訳です。

11月のはじめ、上本町近鉄百貨店に出店させていただいた時、「HANAゆうき」のコーナーのすぐ近くに イチョウの木のまな板を製造、販売しているお店がありました。
一週間の出店がおわって、二、三日たたないうちに、福井のまな板屋さんのご主人からダンボール箱一杯の、かんなで綺麗にけずったイチョウが届きました。
捨てるしかないかんなくず、どんな色になるのか、ぜひ使ってみて欲しいとのこと。
ありがたく頂きました。

そのような訳で突然イチョウの木とも縁ができて、今日は久しぶりにお天気もいいので、初めてのイチョウの木で染めてみました。
木の感じからしてあまり色は出ないような気がしました。
でもイチョウの葉っぱはかなり黄色くなるので、木の中には黄色の色素があるかもしれません。
初めて染める材料を煮出す時は、どんなものでも期待と不安、そして心地良い適度な緊張感を楽しみます。

どんな色に染まったと思いますか?

初めて染める材料には、媒染液はまず灰汁や酢酸アルミで、そのものの色を味わうことにしています。
今日は、生絹糸{すずし}ひとかせ、楊柳スカーフと帯揚げを染めてみました。
ぎんなんの殻の色に染まりました。クリーム色とかベージュ色と言うのかもしれませんが、今日染まった色は【ぎんなんの殻の色】と呼びたいと思っています。
白に近い色かもしれませんが、輝きがあってかなり自己主張の強い色のような気がします。

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